フジテレビ開局55周年特別企画 『オリエント急行殺人事件-WHODUNIT?-』

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By翠香

フジテレビ開局55周年企画として、アガサ・クリスティーの名作『オリエント急行殺人事件』が
三谷幸喜氏の脚本で舞台を日本に移してドラマ化されました!

■放送日時
  2015年1月11日(日)12日(月・祝) フジテレビ 21時00分~

■番組名
  フジテレビ開局55周年特別企画 『オリエント急行殺人事件-WHODUNIT?-』

■原作
  アガサ・クリスティー「オリエント急行殺人事件

■脚本

  三谷幸喜

■CAST
  勝呂武尊(名探偵)             ・・・野村萬斎
  馬場舞子(家庭教師)            ・・・松嶋菜々子
  幕内平太(藤堂の秘書)          ・・・二宮和也
  安藤浪子(外交官夫人)          ・・・杏
  安藤伯爵(外交官)             ・・・玉木 宏
  能登巌(陸軍大佐)             ・・・沢村一樹

  剛力曽根子(大佐夫人)          ・・・吉瀬美智子
  剛力大佐(陸軍大佐)            ・・・石丸幹二
  剛力聖子(剛力家長女)          ・・・小林星蘭
  羽佐間才助(万年筆販売員)       ・・・池松壮亮
  小百合(剛力家メイド)           ・・・黒木華
  呉田その子(教会で働く女性)      ・・・八木亜希子
  昼出川澄子(轟侯爵夫人のメイド)   ・・・青木さやか
  保土田民雄(輸入車のセールスマン) ・・・藤本隆宏

  羽鳥夫人(おしゃべりなマダム)     ・・・富司純子
  莫(鉄道省の重役)             ・・・高橋克実
  須田(外科医)                ・・・笹野高史
  益田悦夫(藤堂の執事)          ・・・小林 隆
  轟侯爵夫人                 ・・・草笛光子
  三木武一(特急東洋の車掌)       ・・・西田敏行

  藤堂修(実業家)              ・・・佐藤浩市
                                   ほか

■あらすじ

昭和8年2月。下関港に一人の小柄な男がいた。
勝呂武尊(すぐろたける)(野村萬斎)。日本全国を震かんさせた「いろは殺人事件」を解決し、一躍有名人となった名探偵である。
小倉の軍事施設で起きた殺人事件を解決した勝呂は、これから下関駅に向かい、特別急行東洋に乗ろうとしていた。特急東洋は、下関と東京を結ぶ日本初の寝台付き列車。皇室関係者や政府の高官も利用する最新鋭の超豪華列車。

ところが2月だというのに、特急東洋の寝台は満席。たまたま下関で再会した鉄道省の役人・莫(ばく)(高橋克実)の計らいにより、勝呂は無理やり一等寝室を確保してもらう。

朝、下関を出発する特急東洋。東京に着くのは翌日の朝である。食堂車で勝呂は、実業家・藤堂(佐藤浩市)から身辺警護を頼まれる。だが彼の横柄な態度に勝呂は申し出を拒絶した。
翌朝、関が原付近で、大雪のために列車は身動きが取れなくなっていた。その中で、藤堂が客室内で他殺体となって発見される。莫は、勝呂に協力を依頼。状況証拠から、犯人は寝台車の乗客の中にいると判断した勝呂は、線路が復旧するまでに事件を解決してみせると約束する。

勝呂は、犯人の動機は、5年前に起こった剛力家の悲劇に始まり、その「復讐」であると推理する。剛力大佐(石丸幹二)、その夫人・曽根子(吉瀬美智子)、メイドの小百合(黒木華)を襲った不幸。その敵討を仕掛けたのは誰なのか。

(番組HPあらすじより)

■感想
このドラマ、ずっと楽しみにしていました。何といってもクリスティーの名作ですし。
一方で海外作品を日本版にリメイクすることに多少の不安もありました。
『オリエント急行~』の映像化といえば、アルバート・フィニーがポアロを演じた映画版
(以降、「映画版」と表記します)を思い出すので、つい比べてしまうのですが、
雪の降る中を走る蒸気機関車の寝台特急は、まさに映画版を彷彿とさせました。
特急東洋の車内も映画版と遜色ないぐらい豪華で大満足(^^)

豪華といえば、映画版では豪華キャスティングも話題でしたが、
今回のドラマも出演者は主役級の俳優陣が揃い、本当に豪華でしたね。
沢村一樹さんは、ショーン・コネリーが演じた役を貰い、いたく感激していた様子。
でも松嶋菜々子さん相手にエロ男爵ぶりを発揮していたのは内緒です(^^;)
ああっもう!夜のベンチに二人で座るシーン、素敵だったのになぁ。
一方、松嶋さんはイングリッド・バーグマンが演じた役なのですね。
彼女がこの殺人計画の参謀だった訳ですが、イメージにピッタリ合っていたと思います。
また、安藤外交官夫妻の美しかったこと!特に杏さん、綺麗でしたね。幸せオーラかしら?
玉木さんも杏さんも背が高いので、本当に絵になりますね~

さてさて肝心の名探偵ですが、ポアロを捩って(?)勝呂。なるほど。
トレード・マークのヒゲも健在です。
でも卵型の頭とはいかなかったようで・・・代わりに高橋克実さんがいたからいいか(笑)
ちょっと気になったのが、勝呂を「小男」と呼んでいたこと。(あらすじにも「小柄な男」とありますね)
野村萬斎さんは決して大柄ではないけれど、小男というほどでもないような・・・。
自信家で(自分のことを「名探偵」という人もなかなかいないですよね^^;)ねちっこいところは
ポアロの特質をよく表現していたと思いますが、神経質なところはいま一つ表現できていなかったかな。
ポアロはちょっとでも曲っているものがあると直してしまうのですが・・・。
あと、少し声を作り過ぎかな。萬斎さんは狂言師なので、作り声はお手のものだとは思いますが、
もうちょっと普通でもいいのかなという気がします。

三谷幸喜さんの脚本ということなので、コミカル要素を入れてくるのだろうな~と思っていましたが、
第1夜は、可能な限り原作を忠実に映像化したとあって、あまりコミカル要素を差し挟む余地がなかったですね。
ふぐの一夜干しの件ぐらい?(笑)
そういえば、アームストロング家は剛力家に変換されていましたね。
アームストロングを直訳すると剛腕なので、剛力か~なるほどね。
それから勝呂が解決した「いろは殺人事件」は「ABC殺人事件」のことですよね。

第2夜は、犯人の視点から事件を再構築したオリジナル・ストーリー。
ここでは三谷節が随所に見られました。
私は幕内が脅迫状を燃やしてきてしまった件が気に入っています。

馬場:何で燃やすかな~
幕内:だって燃やしたくなっちゃったんですもん

いや~ウケた(^▽^)
でもこれにより勝呂が剛力家の事件の繋がりに気付いてしまったので、大失態なんですけどね。

ただ内容が復讐劇なので、あまりふざける訳にもいかず、三谷作品にしては抑え気味だったかな。
三谷作品ではおなじみの佐藤浩市さんや西田敏行さんが出演していましたが、
片や殺されてしまうし、片や娘を失った父親ではねぇ。
西田さんのキャラを生かせなかったのは残念ですね。

馬場参謀の計画通りに事が進めば、きっと完全犯罪も可能だったのでしょう。
雪で列車が止まってしまうアクシデントは仕方なかったにせよ、
ちょっと皆さんミスが多過ぎですよね(^^;)
相手は名探偵勝呂です。ちょっとの綻びも見逃すはずもなく。
ついうっかりだったり、咄嗟の思いつきで行動してしまう者もいて、なかなかシナリオ通りにはいかない。
脚本家ならではの苦労も投影されているのかもしれないですね。

ラストはちょっと感動しました
ここで勝呂が正義を振りかざすと一人悪者になってしまうので、
まあこの結論しかないでしょうね。
名探偵ポワロの【オリエント急行の殺人】ではラストはちょっと陰鬱な雰囲気だったので、
やはり映画版の方をお手本にしたのかも。
さわやかな終わり方でよかったと思います(^^)

■参考

 ・オリエント急行殺人事件 - フジテレビ
  ↑番組オフィシャルサイト

 ・映画【オリエント急行殺人事件】 | ミステリー処【love knot】
  ▲アルバート・フィニー版ポアロのレビューはこちら

 ・名探偵ポワロ【オリエント急行の殺人】 | ミステリー処【love knot】
  ▲デビッド・スーシェ版ポワロのレビューはこちら

↑原作本です
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