毛髪再生

【死者の木霊】 内田康夫

Category竹村岩男(信濃のコロンボ)
 4  0

◆◇◆内田康夫のデビュー作!◆◇◆

竹村岩男(信濃のコロンボ)シリーズ1
長編
栄光出版社 1980.12
講談社文庫 1983.12
エイコー・ノベルズ 1985.4
講談社 1993.1
講談社ノベルス 1995.3
角川文庫 2003.3

死者の木霊 (角川文庫)
死者の木霊 (角川文庫) 内田 康夫

おすすめ平均
starsこの地道な原則的な推理小説が、後の内田康夫ワールドに拡がるとは。

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■あらすじ

ラバラ死体が発見されたのは、信州の小京都、飯田市郊外の松川ダム。叔父甥間の借金がらみの単純な殺人事件と見た捜査本部は「犯人」の自殺が確認された時点で解散した。だが、この事件の背後に不自然なものを直感した飯田署竹村巡査部長は執拗に事件に喰らいついていく。大型本格社会派のデビュー作。
(講談社文庫より)

■テーマ
 松川ダムバラバラ殺人事件

■舞台
 長野県飯田市
      長野市
      北佐久郡軽井沢町
 青森駅
 三重県鳥羽市

■感想
 内田康夫先生のデビュー作です。内田作品、今までたくさん読んでいるのに、なんとデビュー作は読んでいなかったのです!本はず~っと前から家にあったのですけどね~。あらすじの冒頭にある、『バラバラ死体』の文字に怯んでなかなか手が出せませんでした(笑) まあ、他の作家さんの作品でグロいシーンに対面しているので、なにを今さらという気もしないですが・・・というわけで、勇気をふりしぼって(笑)読んでみました。確かに例のモノが発見されるシーンはかなりグロかったです・・・404でもグロい所は最初の方だけで、後は普通の推理小説として読めました。

 内田先生は、もともと作家志望だったわけではなく、ただ友人との会話の中で、ある推理小説に対して、

 「こんなの自分でも書ける」220

と批評したところ、

 「そんなこと言うなら書いてみろ」219

と言われて書いてみたのだとか。初めて書いたにしては、完成度が高いです。すでに大御所の風格が感じられますね~。多少文体が硬いので読み辛さもあるかもしれませんが、内田センセらしいユーモアセンスもあり(笑)

 ところで、浅見光彦シリーズの第1作【後鳥羽伝説殺人事件】で、浅見とともに事件捜査をしたのが、野上部長刑事なのですが、この野上刑事と本作の主人公・竹村部長刑事はキャラがかぶっているという話です。(そのため、浅見という名探偵が誕生したらしいです)──確かに、2人とも『部長刑事』だし、暴走したため、停職をくらったところなど、似ているところは多いですね。野上は浅見という『相棒』がいましたが、竹村は孤軍奮闘しております。それでも捜査の行く先々で出会った人々が優しい人達なんですよね。男の友情を感じる作品ですね。
 男の友情といえば、岡部警部補との出会いも忘れてはなりません。岡部警部補(後に昇進して警部)が主役のシリーズもあるのですが、最初からいきなり共演していたのですね~。竹村と岡部は全くタイプの違う刑事なのですが、お互いがお互いの卓抜した推理を認め合っているという、良好な関係なのがいいですね。
 それにしても、竹村も岡部もともに30歳だったとは!405岡部はともかく、竹村はもっとおじさんだと思っていましたが(笑)風采の上がらない薄汚れたレインコート姿がトレードマーク(このため、『信濃のコロンボ』という異名を持ちます)なので、老けてみえたのかもしれませんね。

 今後このブログで、浅見光彦シリーズと平行して、信濃のコロンボ(竹村)シリーズ岡部和雄シリーズも順次紹介していこうと思います。410

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267267

◆冷や汗度

404404404404404

◆満足度

★★★★★

■特におすすめ!

  • 男性の方71
  • 刑事モノが好きな方
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4 Comments

すくね  

これは名作ですね…

まだ回線が調子悪いので携帯からお邪魔します。私は内田作品を読み始めて、早いうちに本作を読みましたが、やはり、女性だとバラバラ死体は読むのに勇気がいりますよね~。確かに発見シーンもグロかったですし…。でも、それ以外は本当良質なミステリーですよね~。デビュー作にして最高傑作という人もいるのも納得です!個人的には、高層ホテルから、美女が飛び降りるシーンが非常に印象に残っています。あのシーンは読んでから15年ぐらいたってもまだ覚えているぐらいですし…。でも、一番特筆すべきは、主人公の竹村ですかね?最近、浅見シリーズが圧倒的に多いですが、久しぶりに竹村警部の活躍も読みたいですね!

2007/11/18 (Sun) 21:26 | REPLY |   

翠香  

竹村警部の活躍、楽しみです!

すくねさん、こんばんは~
確かに花嫁の飛び降り自殺は、ショッキングなシーンでしたね…。
私も内田作品は、最近は浅見シリーズばかりでしたが、信濃のコロンボシリーズも何作か読んでいます。竹村と吉チョーと若い刑事(名前忘れたv-356)のトリオがいい味出してますよね~。また読み直ししなければ!

2007/11/18 (Sun) 23:38 | REPLY |   

nemurineko  

読みましたよ

翠香さんこんにちは

昨日読了しました。この作品が内田さんのデビュー作だったんですね
だいたいの作家さんのデビュー作はいかにも新人という感じですけど
このデビュー作の完成度は凄いですね、もっと早く内田作品を読んでれば
良かったです。
竹村刑事のような主義主張を絶対に曲げないという性格は正気苦手ですけど
これに間違いすらも認めないとなると目も当てられないところでした(--;
でも彼の執念が実を結び事件が解決したのは良かったですね
彼が出会う人たちの優しさや彼のONとOFFの状態に描き方など
とても新人とは思えませんね
これからが楽しみです。

2012/05/06 (Sun) 08:55 | REPLY |   

翠香  

nemurinekoさんへ

もっと早く読めばよかったというのは、ファンにとってはうれしいですね(^^)
私は警察小説はちょっと苦手で、あまり読まないのですけど、
信濃のコロンボシリーズと岡部警部シリーズは別格です(笑)
本作はデビュー作なので、まだ固さがありますけど、
今後は部下とのやりとりなど、軽さも出てくるので、親しみやすいと思います。
浅見光彦との競演もありますよ(^^)

2012/05/07 (Mon) 23:50 | EDIT | REPLY |   

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