Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【『クロック城』殺人事件】 北山猛邦

 11, 2015

◆◇◆世界の終わりは始まっていた◆◇◆

城シリーズ
長編
講談社ノベルス 2002.3
講談社文庫 2007.10
20第24回メフィスト賞受賞作


■あらすじ

終焉をむかえつつある人類の世界。探偵・南深騎(みき)と菜美の下に、黒鴣瑠華(くろくるか)と名乗る美少女が現れた。眠り続ける美女。蠢く人面蒼。3つの時を刻む巨大な時計。謎が漂うクロック城に2人を誘う瑠華。そこに大きな鐘が鳴り響いたとき、首なし遺体が次々と現れた。驚愕のトリックが待つ、本格ミステリ。
(講談社文庫より)

■感想
北山猛邦氏のデビュー作で第24回メフィスト賞受賞作。
実は城シリーズの三作目【『アリス・ミラー城』殺人事件】を先に読んでしまったのですが、
共通のキャラはいない全く別のお話だったので、特に問題はありませんでした。

巨大な太陽黒点により地球規模の磁気異常が起こり、街は崩壊し、1999年に終わることが運命づけられた世界。
幽霊退治を専門とする探偵・南深騎は黒鴣瑠華の依頼を受け、
友人である志乃美菜美とともにクロック城へやってきた。
クロック城の外壁には真ん中が現在の時刻、左が10分遅れた過去の時刻、
右が10分進んだ未来の時刻を指した巨大な三つの時計が横に並んでいた。
そして午前零時の鐘を合図に連続殺人事件の幕が切って落とされる!

舞台が終末の世界なので、陰鬱なムードが漂います。
さらに<ゲシュタルトの欠片>なる幻覚、テロリストまがいの集団SEEM、
十一人委員会の11人の天使<クロス>、クロスが張る結界<インサイド>、
世界の存亡を握る<真夜中の鍵>・・・とまあSFファンタジーな設定にいささか食傷気味(^^;)
アニメやゲームにありがちの世界観なので、若い人にはすんなり受け入れられるかもしれませんね。

とはいえファンタジー設定に彩られてはいるものの、骨格は本格ミステリ。不可能犯罪が起こります。
もちろん犯人はゲシュタルト・・・ではなく人間です。
犯人は誰かはともかく、トリックに関しては予想通りでした。
まあこれだけお膳立てしておいてよもや関係ないワケもあるまい。親切な伏線もあったし。
でもここで終わらないのがこの作品の凄いところ。怒涛の推理対決が始まります。
誰が探偵役を担うかにも注目ですが、
(ちなみに南深騎はいわゆる職業探偵なので、ミステリにおける探偵役とは限りません)
予想外の人物が犯人として名指しされるので翻弄されてしまいます。

真相は驚くべきものでした。こんなおぞましいことが行われていたなんて・・・
首を切り落とした理由にも驚愕。なるほど生首にはこんな利用法があったのですね・・・ってグロ過ぎるでしょ
ただデビュー作ゆえツッコミどころが多々あるのは致し方なしか。
菜美の存在もそうなのですが、真夜中の鍵が誰なのかもハッキリしないままなので消化不良気味(^^;)
でも読後感は意外にも悪くありませんでした。
本作に比べると三作目は大分洗練されてきているので、力量はあるのでしょう。
ちなみに解説は有栖川有栖氏ですが、べた褒めしていました(笑)

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267267
◆満足度★★★

■こんな方におすすめ!

  • 本格ミステリが好きな方
  • SFファンタジーが好きな方
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Tag:北山猛邦 城シリーズ

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