ドラマ【名探偵 神津恭介2~呪縛の家~】

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By翠香

■放送日時
  2015年7月10日(金) フジテレビ 21時00分~22時52分

■番組名
  名探偵 神津恭介2~呪縛の家~

■原作
  高木彬光『呪縛の家』(光文社文庫 刊)

■CAST
  犯罪心理学教授
  神津恭介(かみづきょうすけ)40歳…片岡愛之助

  保険調査員
  早乙女英美(さおとめひでみ)38歳…水野真紀

  推理小説家
  松下研三(まつしたけんぞう)39歳…藤井隆

  神奈川県警箱根中央警察署刑事課長
  篠原継雄(しのはらつぐお)50歳…宇梶剛士

  法医学者 神津の義父
  古沢三郎(ふるさわさぶろう)65歳…里見浩太朗

                                 ほか

■あらすじ

神津恭介片岡愛之助)は法医学者で義理の父・古沢三郎(里見浩太朗)から、神奈川県で見つかった“人骨の資料”を渡され、調べてほしいという相談を受ける。そんな中、生命保険調査員の早乙女英美(水野真紀)から神津へ1本の電話が…。ルポライターの松下研三(藤井隆)が何者かに襲われケガを負ったという。慌てて病院へ駆けつける神津。病院で神津は、美容外科クリニックで広報をしている倉橋土岐子(前田亜季)と出会い「私のせいで何かに巻き込まれてしまったのでは…」と打ち明けられる。
早乙女とともに神津は、倉橋家のある“八坂村”へ出向くことに。その場所“八坂村”は偶然にも三郎から依頼された“人骨”が見つかった場所だ。立派なお屋敷に倉橋家が勢ぞろいする中、土岐子は郵便受けに入っていたという“怪文書”について話し始める。“呪縛の家に棲みたる者は水に浮かびて殺されるべし”。そんな“呪縛の家”からはじまる怪文書の内容に怖くなった土岐子が、松下に相談したところ事件に巻き込まれたというのだ。“呪縛の家”は倉橋家をさしているのだろうか。
捜査に協力すると決めた神津。するとその夜、長女の澄子(月船さらら)が浴槽で死んでいるのが見つかる。“水に浮かびて殺されるべし”と、まさに“怪文書”通りだ。神奈川県警捜査一課の篠原継雄(宇梶剛士)が捜査するが、入浴中の事故死との見方が強いという…。

(番組HPあらすじより)

■感想
番組あらすじを読んで、いや~な予感がしていたのですが、原作とは全く別物ですね。
原作の時代設定は昭和20年代なので、現代風にアレンジするのはアリだと思うのですが、
これはもうアレンジというレベルを越えてますね(^^;)
何というか、原作の要素をバラバラに分解して、オリジナルストーリーの中に埋め込んだという感じ。

原作では、紅霊教というインチキ宗教の為に人生を狂わされてしまった人達の恨みを晴らし、
その悪行を世間に知らしめるという大義名分があったのですが、
(もちろん罪を肯定している訳ではありません)
ドラマでは犯人と紅霊教との繋がりは全くなく、単なる私怨になっています。
ちなみに倉橋家全体がドラマの創作で、三姉妹の名前は実は卜部家三姉妹の名前です。
澄子はともかく、烈子や土岐子って時代掛かった名前ですよね(^^;)
そしてドラマではキーマンというべき圭市郎は、なんとドラマの創作なんです。
まあ原作での卜部舜斉(紅霊教の教祖)の役割を圭市郎が担っているということなのでしょう。

松下は崖から足を滑らせて病院送りとなってしまったので、ほぼ1回休み(^^;)
ドラマ化2作目なのに、ずいぶんな扱いですよね。
一応神津の相棒でいわゆるワトソン役なのですから、もう少し活躍させてほしい。
そのかわりなのか、早乙女英美が神津の相棒として行動を共にしていましたが、
そもそも何故保険調査員が神津に同行しているの?
警察も彼女の存在をごく普通に受け止めてますよね。すごく違和感があるのですが・・・。

トリックも原作とは全く違うものだったので、驚きました。
風呂場と炎に巻かれてというシチュエーションだけは同一なのですが、殺害方法がまるで違う。
第一の事件のトリックは、事故死に見せかけることが出来るので、よく考えられているなと思いました。
第二の事件のトリックは、烈子の性格と心理状態を利用したという点が上手い。
ただこの手のビルの場合、火災報知器の設置は義務付けられていると思いますし、
煙を察知してスプリングクラーが稼働する所もあるはず。
また烈子が来る前に、他の誰かが部屋に入り、おあつらえ向きにライターと灰皿があるので、
ちょっと一服する人間がいないとも限らない。
諸々の理由で危険が伴うので、あまりふさわしい場所とはいえないですね。

ひとつ気になったのですが、倉橋家のお屋敷って、ドラマ『瀬在丸紅子の事件簿~黒猫の三角』で使用した
桜鳴六画邸と同じところではないでしょうか?
確証は持てないけれど、あの庭で紅子さんがクラシックを聴きながら優雅にミステリを読んでいたような・・・。
いや~まさかの使い回しですか?
まあかの『名探偵ポワロ』でもシーンの使い回しはよくあるようなので・・・。
ロケ地を確保するのも大変なんですねぇ。

ラスト、菊川が土岐子の傀儡だと分かり、ぞくりとしましたね。
菊川は土岐子を利用しているつもりが、実は逆に利用されていたという・・・。
虫も殺さない顔をして、怖い女ですねぇ。
でも原作はやっぱりぞくりとはするのですが、ちょっと違うのですよね。
あまり言うとネタバレになってしまうので控えますが、
ぜひ原作を読んで確かめて欲しいですね。
しかしドラマと原作のあまりの違いにびっくりするだろうなぁ(^^;)

この調子だと、また1年後ぐらいに続編ドラマが作られるかもしれないですね。
今度はもう少し松下君の出番を増やしてあげて、
そしてなるべく原作に沿ったものであってほしいですね。

■参考

↑原作本です
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