Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【崖の館】 佐々木丸美

 17, 2015

◆◇◆少女向けリリカルミステリ!◆◇◆

館三部作1
長編
講談社 1977.1
  講談社文庫 1988.1
  創元推理文庫 2006.12

 

■あらすじ

財産家のおばが住まう<崖の館>を訪れた高校生の涼子といとこたち。ここで二年前、おばの愛娘・千波は命を落とした。着いた当日から、絵の消失、密室間の人間移動など、館では奇怪な事件が続発する。家族同然の人たちの中に犯人が? 千波の死も同じ人間がもたらしたのか? 雪に閉ざされた館で各々推理をめぐらせるが、ついに悪意の手は新たな犠牲者に伸びる。
(創元推理文庫より)

■感想
ブックオフで見つけた本。あらすじを見ると館が舞台で、絵の消失、密室間の人間移動・・・と魅力的な言葉が(笑)
古本だったので知らなかったのですが、帯には「伝説の作家が贈る〈館〉三部作」と書かれていたそうな。
この佐々木丸美という作家は、『雪の断章』で1975年にデビューし、
約10年間で17作品を発表後、文壇から消えてしまったという知る人ぞ知る作家らしい。
(ちなみに既にお亡くなりになっています)
まだ新本格派が台頭する以前に、いわゆる<館もの>が書かれていたことに驚きました。

しかしながら作者が女性だからなのか、少女向け小説を意識してなのか、
解説の若竹七海氏の言を借りれば「少女らしい、リリカルで甘い文体」で書かれていて、
これがどうにもくすぐったく思えてしまう(^^;)
主人公の涼子の心的描写にやたらと「~かしら」とか「~だわ」という言い回しがあるのがキツかった。
(これがいいのよ~という方も大勢いると思いますが。あくまで好みの問題)

一方で哲学や詩、絵画についての芸術論は難解で登場人物たちの会話に全く付いていけずorz
涼子は高校生ということだけど、それにしてはちょっと幼い感じですね。
いとこたちの中で一番年下なので、周りが子ども扱いしていることもあるだろうけど、
床の模様で石蹴り遊びって・・・小学生か!お腹が空いたと駄々をこねるのもいかにも子供っぽい。
それと、いとこ同士で惚れたはれたが多いのも気にかかる。
「憧れのお兄さん」程度ならいいのだけど、それ以上はねぇ・・・。
とはいえ、あくまで少女向けなので、生々しいシーンは一切出てきません。

二年前、崖から転落して死亡した千波。
彼女は生前、何者かに再三に渡り嫌がらせを受けてきた。
それを日記帳に書き記したと。

この日記帳が事件を解くカギになります。確かに日記には犯人が暗示されていますね。
ちゃんと読めば犯人が分かるはずです。伏線も割と分かりやすいかな。
絵の消失に関してはなるほどね~と思いました。私は別のやり方を考えていたのだけど・・・。
これもあるエピソードが暗示していたのですね。
でも簡単そうに見えて実はかなり面倒なのでは?

皆からの称賛を一身に浴びる人を妬ましく思うのは分からないでもない。
ましてその称賛が自分にもその素養があるのに、その人物の後塵を拝しているのならなおさらでしょう。
しかしだからといって酷い嫌がらせをしたり、遂には殺してしまうのはあまりにも心が狭く、醜い。
犯人にも誰にも負けない長所はあるのに・・・。どうして同じ土俵で勝負しようとするのか。
結末も予想通りでやりきれない気持ちになりました。

三部作ということですが、続編はさらに甘~い表現があるそうなので、見送ろうかな(^^;)

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 女子中高生の方
  • 少女趣味の雰囲気が好きな方
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Tag:佐々木丸美

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