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【禁断の魔術】 東野圭吾

 08, 2015

◆◇◆科学を制する者は世界を制す◆◇◆

湯川学探偵ガリレオ)シリーズ8
長編
文藝春秋 2012.10
  文春文庫 2015.6


■あらすじ

高校の物理研究会で湯川の後輩にあたる古芝伸吾は、育ての親だった姉が亡くなって帝都大を中退し町工場で働いていた。ある日、フリーライターが殺された。彼は代議士の大賀を追っており、また大賀の担当の新聞記者が伸吾の姉だったことが判明する。伸吾が失踪し、湯川は伸吾のある“企み”に気づくが…。シリーズ最高傑作!
(文春文庫より)

■テーマ
 科学
 スーパー・テクノポリス計画

■感想
ガリレオシリーズ第8弾。同タイトルの単行本では、
透視す(みとおす)、曲球る(まがる)、念波る(おくる)、猛射つ(うつ)の四編が収録されていますが、
文庫化に伴い、猛射つ以外の3編は文庫【虚像の道化師】に収録されています。
本作は『猛射つ』を大幅加筆して長編として生まれ変わりました。
短編を長編に改変することは、過去に短編集【あの頃の誰か】に所収の『さよならお父さん』が
感動長編【秘密】に生まれ変わったことがあります。
短編・長編それぞれに良さがありますが、短編の小気味よさ、切れ味の鋭さに比べて、
長編では心情を深く描くことが出来るのが利点だと思います。
私は『猛射つ』は読んでいないので、両者を比べることは出来ないのですが、
本作では犯人や湯川たちの心の葛藤がよく描かれていたので、長編として生まれ変わってよかったと思います。

今回は湯川の高校の後輩である古芝伸吾に焦点が当てられています。
高校の物理研究会存続の危機に湯川が一肌脱いだ(!)縁で伸吾は帝都大に入学。
伸吾の両親は既に他界しており、姉が生計を支えていたのだが、その姉が急死し、
伸吾は大学を中退して金属加工工場で働くことに。しかし姉の死には不審な点があり・・・。
一方、北関東にある光原町に最先端の科学技術を扱う研究所とそれに伴う一大レジャー施設を建設する、
スーパー・テクノポリス計画が進められ、地元では反対運動が持ち上がっていた。

【真夏の方程式】でも環境保護と資源開発の問題が提起されていましたが、難しい問題ですよね。
ただ本作の場合は放射性物質が持ち込まれるとあっては反対するのももっともなことで。
東野氏、だんだん社会派に傾倒してきたかな(^^;)

そうそう、湯川の研究室のマグカップ、「あまりきれいではない」という描写があったけれど、
この度新調したそうです(笑)しかしどどめ色って・・・どういう色彩感覚なんだ(^^;)

「科学を制する者は世界を制す」
──科学技術の発展は人々の暮らしを豊かにし、夢を実現させる素晴らしいものですが、
一歩使い方を誤ると恐ろしい凶器にもなる諸刃の剣なのです。
これまでこのシリーズでは数々の科学を用いた犯罪がありましたが、
本作の「凶器」はシリーズ最大級と言えるでしょう。
終盤は手に汗握る展開になりましたが、帯で「シリーズ最高のガリレオ」と謳うほどではなかったかな(^^;)

伸吾の姉・秋穂についても謎が残る。
大賀と関係を持ったのが利用目的なら分かるのですが、見返りを求めていないとはね・・・。
そんなに大賀が良かったのか?男にとっては何とも都合の良い愛人ではないか。
結局大賀は保身のために秋穂を見捨ててしまい、命を落とすなんて、哀し過ぎる。

本作で湯川が酒好きなことが判明。湯川を釣るなら有名銘柄の酒ですね(笑)
何だか事件が解決するたびに酒のコレクションが増えそうだなぁ(^^;)

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267
◆満足度★★★★

■こんな方におすすめ!

  • 科学が好きな方
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Tag:東野圭吾 探偵ガリレオ 湯川学

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