【坊っちゃん殺人事件】 内田康夫

◆◇◆坊っちゃん、マドンナに睨まれる!◆◇◆

浅見光彦シリーズ57
長編
C★NOVELS1992.11
中公文庫1997.6
 角川文庫2003.5
55TVドラマ化作品!(2001.9.24放送 主演:沢村一樹)

坊っちゃん殺人事件 (角川文庫)
坊っちゃん殺人事件 (角川文庫)内田 康夫

おすすめ平均
stars浅見光彦

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■あらすじ

 浅見家の出来の悪い「坊っちゃん」として肩身の狭い思いをしているぼくは、おふくろの説教から逃れるように漱石や子規の足跡を辿る松山取材に出かける。途中、瀬戸大橋で出逢った「マドンナ」に痴漢と間違われて「イノブタ」警官に睨まれたりしたが、名跡を訪れて文豪たちを偲んだり、内子座で句会を覗いたりするうちに、そんな不快なことも忘れていた。だが、その「マドンナ」が殺され、しかも第一容疑者はぼくらしい――!?
名探偵の浅見自身が軽妙に語る文学散歩ミステリー。
(角川文庫より)

■テーマ
 小説『坊っちゃん』
 俳句

■舞台
 愛媛県松山市
      喜多郡内子町
          五十崎町
      伊予郡砥部町
          小田町

■ヒロイン
 水沼真理子(20歳・短大生)

■感想
 浅見は、『旅と歴史』の取材で、「正岡子規や夏目漱石や種田山頭火の足跡を辿る文学散歩」の記事を書くために、岡山から瀬戸大橋を渡り、松山にやってきた。道中、ダークグレーのジャガーに乗る美女と出会い、何故か行く先々で、彼女と遭遇、付け回していると勘違いされ、とうとう警察の不審尋問を受ける羽目に・・・。浅見シリーズでは、よくあるパターン。大抵は疑いが晴れたのち、相手の女性は物語のヒロインへと昇格するのですが、ジャガーの彼女を「マドンナ」と名づけたにもかかわらず、彼女は殺されてしまった・・・。えっ!またしてもヒロイン死亡?しかも不審尋問を受けていたおかげ(?)で、浅見は、容疑者扱い。さらに浅見が訪れていた内子座の舞台でも殺人事件が起こり、2つの事件の嫌疑がかかり、まさに踏んだりけったり。327

 幸い(?)ヒロインのほうは、可憐な女性(浅見は「ナデシコ」と名づけた)が現れたのですが、彼女には、恋人がいて・・・つくづくついていない浅見ちゃん。390

 今回、特筆すべき点は、浅見の一人称で書かれていること。タイトルからも分かるとおり、夏目漱石の小説『坊っちゃん』を意識して書かれており、作中に登場する人物に、浅見は『山嵐』、『赤シャツ』、『うらなり』など、『坊っちゃん』に登場するあだ名をつけています。さしずめ『坊っちゃま』浅見は『坊っちゃん』というわけです。漱石の坊っちゃんは江戸っ子で、その語り口を真似たのは分かりますが、(浅見も一応江戸っ子ですが)浅見ちゃんって、こんなべらんめえだったかなぁ?

 そしてこの作品のもうひとつのテーマが『俳句』。この俳句がとんでもないものの暗号に使われていた、というのはなかなか面白かったです。

 今回、浅見の推理はいまひとつ冴えませんでしたね。ある事実に気付くのが遅くて、なんと私の方が先に気付きましたよ。どうした、名探偵!(笑)

 ところで、最後に浅見は、「このあと、須磨明石のほうへ行く予定」と言っているのですが、これは次回作の予告ってことですかねぇ?というわけで、次回作は【須磨明石殺人事件】です。392

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • 夏目漱石の小説『坊っちゃん』が好きな方
  • 種田山頭火が好きな方
  • 俳句が好きな方
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Category: 浅見光彦
Published on: Sun,  16 2007 18:28
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浅見光彦 内田康夫

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