Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【金雀枝荘の殺人】 今邑彩

 24, 2015

◆◇◆八十年の眠りから覚めた七匹目の子やぎ ◆◇◆

今邑彩シリーズ外
長編
講談社ノベルス 1993.3
  講談社文庫 1996.7
  講談社ノベルス(復刊) 2007.11
  中公文庫 2013.10


■あらすじ

完全に封印され「密室」状況となった館で起こった一族六人殺しの真犯人は、いったい誰だったのか。事件から一年後、真相を探るべく館にやってきた兄弟たちは推理合戦を繰り広げる。そして、また悲劇の幕が開いた・・・・・・。恐怖と幻想に満ちた本格ミステリー。

(中公文庫より)

■テーマ
 童話『狼と七匹の子やぎ』

■感想
読書メーターでちょっとした祭状態だった本作。
祭になる前にたまたま古本でゲットしていたので、気になって読んでみました。
今邑作品は本作で4度目。過去に読んだ3作はどうも今一つだった為、読む前は眉唾ものでしたが、
いやいやどうして面白かったです!年間ベストテン候補ですね♪

これはタイトルからも分かる通り、館ものです。
巻頭に見取り図が付いていますが、あまり意識しなくてもよいかな。
その横の系図と登場人物は、登場人物が多いのと、関係が複雑なので役立ちますね。
冒頭の「序章という名の終章」は、時系列に並べると終章に来るべき内容が序章になっており、
これが功を奏していますね。読者はこの夫婦は誰と誰なんだろう?と考えながら読み進めることとなります。

クリスマスも間近に迫った12月、金雀枝荘で惨劇が起きた。
この館を建てた田宮弥三郎のひ孫たち5人と管理人が殺されたのだ。
それはまるで殺人リレーが行われたかのような状況で、その順番は童話『狼と七匹の子やぎ』になぞられていた。
翌年8月、残るひ孫たち──乙彦、冬摩、杏那、類の4人は再び金雀枝荘にやってきた。
冬摩が連れてきた霊感少女・美江と、フリーライターと称する闖入者・中里も加わり、
あの日この館で何が起きたのかを探ろうとするが、再び惨劇の舞台と化す──。

館(しかも嵐の山荘)、見立て殺人、密室・・・とミステリのガジェットが詰め込まれた作品。
ポーの『黒猫』を彷彿とさせるエピソードもあります。
始めのうちは杏那と中里のキャラが鼻に付いてしまい、物語世界に入り込めずにいたのですが、
さらに70年前にもこの館で惨劇があったことが分かり、次第にのめり込んでいきました。

何といっても見立て殺人と密室の連動が素晴らしい!
欲を言えば6人目は自殺か事故に見せかけられたらもっと良かったですね。
クライマックスはサスペンスホラーの様相を呈してきて、ハラハラドキドキ
密室のトリックが解かれた時に犯人はあの人だと確信したのですが、見事に外しました
ミステリにありがちなトリックだと思ったのだけど、どうやらミスリードだったようです。
伏線はあんなところにあったのですね。確かに消去法であの人が残りますね。

惨劇の後、意外な真相が次々と明らかになり、驚きの連続でした。何という運命の皮肉なのでしょう。
ただタイトルにもなっている金雀枝が特に物語に絡んでこないのが残念。
一族の「血」を証明する何かに結び付けられたら良かったのですが・・・。
金雀枝の読みが「えにしだ(縁だ)」となるのは穿ちすぎでしょうか?(^^;)

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267267
◆満足度★★★★

■こんな方におすすめ!

  • 本格ミステリが好きな方
  • サスペンスが好きな方
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Tag:今邑彩 見立て殺人

COMMENT 2

Wed
2015.09.30
21:18

mokko

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w(゚o゚)w オオー!

本のタイトルよりも、レビューのタイトルの方が
断然面白いです!
っていうか読みたくなりますよぉ~
これはチェックです!

Edit | Reply | 
Wed
2015.09.30
22:39

翠香

URL

mokkoさんへ

本文の中にこういうフレーズがあるのですよ。
何という運命の皮肉といいますか・・・。
今まで読んだ今邑作品の中では一番の面白さ。
おススメです(^^)

Edit | Reply | 

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