Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ】 深水黎一郎

 13, 2015

◆◇◆80年の呪いが愛に変わる時◆◇◆

芸術探偵シリーズ1
長編
講談社ノベルス 2008.2
講談社文庫 2011.5


■あらすじ

エコール・ド・パリ──第二次大戦前のパリで、悲劇的な生涯を送った画家たち。彼らの絵に心を奪われ続けた有名画商が、密室で殺された。死の謎を解く鍵は、被害者の遺した美術書の中に潜んでいる!? 芸術とミステリを融合させ知的興奮を呼び起こす、メフィスト賞受賞作家の芸術ミステリシリーズ第一作。
(講談社文庫より)

■感想

今月は秋をテーマにしたミステリ作品を読もうと思います。
まずは「芸術(美術)の秋」です(^^)

芸術探偵シリーズ第1作。
タイトルにある『エコール・ド・パリ』については寡聞にして知らなかったのですが、
平たくはパリ派と呼ばれる絵画の一派です。
とはいえ、印象派やキュービズム、シュールレアリズムなどとは違い、
一人一派と言えるほど画風が異なるのだそうです。
詳しくは作中作にもなっている『呪われた芸術家たち(レザルティスト・モウディ)』をお読みください
この作中作は架空の美術書なのですが、門外漢の読者にも分かりやすく書かれています。

タイトルと表紙のイメージから異国情緒を感じますが、舞台は日本です(笑)
芸術探偵シリーズと銘打たれているので、絵画に隠された秘密を探る・・・というようなアカデミックな、
あるいはスパイ的なものを想起された方もいると思いますが、実体はオーソドックスな本格推理です。
作中作から格調高さを感じていたのですが、登場する人々は世俗的で、
特に大べし見警部のお下劣ぶりには呆れてしまった
しかし本人も気付かないうちに言動に重要な伏線が仕込まれていたりするので、なかなか侮れません(^^;)

本作の探偵役・神泉寺瞬一郎は、明治以降数多くの芸術家を輩出してきた神泉寺家に生まれ、
自身も絵とヴァイオリンの才能に恵まれていながら大学にも進学せず、
単身ヨーロッパに渡ってしまったという変わり種。
この事件の事実上の指揮を執る(建前は大べし見警部ですが^^;)海埜(うんの)警部補の甥でもあります。
身内が警察関係者、風来坊というのはまあありがちな探偵像ではありますね。
飄々とした雰囲気は法月綸太郎に似ているかな。(ちなみに文庫版の解説は作家の法月綸太郎氏です)

さて本作では古式ゆかしき形式に則って「読者への挑戦状」が挿入されています。
事件の真相を推理するにはある専門知識が必要となるのですが、
ここでは犯人と密室の作成方法を問われています。
実はこの直前に海埜が推理を披露しており、これが正解?と思ったら、まさかの捨て石トリック!
勘で怪しいと思う人は犯行が不可能なので、残るはもうアレしかない。
一応正解はしましたが、私は全く違ったストーリーを考えていたのですよね(^^;)
伏線だと思ったのに関係なかったのか・・・。
まさかあの人物が絡んでいたとはね・・・すっかり忘れていたので、名前を見ても、誰だっけ?って感じで(^^;)
なかなか予定通りにはいかないものですね。
あの人も最後にそこまでやるなら、何故もっと早く・・・という思いはあります。
結局悪人は誰もいないので、やり切れなさが残りました

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 絵画が好きな方
  • 本格推理が好きな方
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Tag:深水黎一郎 神泉寺瞬一郎 芸術探偵

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