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【書物狩人】 赤城毅

 03, 2015

◆◇◆歴史の闇を語る本を入手する凄腕ハンター◆◇◆

書物狩人シリーズ1
長編
講談社ノベルス 2007.4
講談社文庫 2010.4


■あらすじ

たかが本──だがそこに書かれたことは時として大企業を破滅に導き、国家を転覆させることもある。錚々たる依頼人の願いをうけ、世に出れば世界を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わずあらゆる手段を用いて入手する「書物狩人」。歴史の闇に隠されてきたその足跡が今初めて語られる!
(講談社文庫より)

■感想
テーマ「秋」、やっぱり忘れちゃいけないのが「読書の秋」。というわけで書物です。
ちょうど11月9日までが読書週間なので、タイムリーな作品となりました(^^)

本作は書物狩人シリーズ第1作です。
前々から気になっていたシリーズなのですが、書店でジャケ買いしました(笑)

書物狩人という言葉は耳慣れないと思いますが、
ある国家や団体にとって世に出ては不都合な本を、あらゆる手段を用いて入手し、
依頼主の元へ引き渡すのが書物狩人の仕事です。
設定は荒唐無稽ですが、扱っているのが古書だけあって、
その古書にまつわる時代に起こった出来事についても語られており、
これらはほぼ史実に沿ったものだそうです。
ただ私の場合、高校では日本史を選択していたので、
世界史については中学までの貧弱な知識しかなく、難解過ぎて付いていけない部分もありました。

この物語の主人公は、書物狩人である半井優一
フランス語でハンターを意味する「ル・シャスール」という通り名を使っています。
世を忍ぶ仮の姿は、新光国際大学欧米文化学科の助教授。
三十歳前後で中肉中背、顔立ちもこれといった特徴がないのですが、見事な銀髪が人目を引く容貌です。
病気や加齢による白髪ではなく、何か精神的な衝撃を受けたように思われるのですが・・・。
表紙イラストの男性ですね。今ドラマでやっている掟上今日子に似てますねぇ。

ル・シャスールは、時には非合法な手段を用いて、目的の書物を手に入れるのですが、
スーパー過ぎて今一つ人間味が欠けているなと思いました。
銀髪になったのには何か深い理由がありそうなので、それは追々分かってくるのかも。
ちょっととっつき難い感じもありますが、またいずれ続編を読んでみたいです。


◆第1話 教科書に準拠して
 ニューヨーク五番街の古書店で店主のスタンバーグが殺され、助手のマルティオーニが失踪した。
 ニールセン警部補は、現場に居合わせたナカライという男を尾行すると、
 ナカライはマルティオーニと接触した。するとそこへ凄まじい銃撃が!

 いきなり殺人事件が起きたので、オーソドックスな推理物かと思いきや、
 犯人はあっさり分かってしまい拍子抜け。
 ケネディ暗殺については、色々疑惑があることを以前TVでやっているのを見ましたが、
 ここではさらに掘り下げて解説されていたので大変興味深かったです。


◆第2話 神々は争う
 ヴァチカンからお忍びで来日した枢機卿から、ギリシア語写本を手に入れるよう、依頼される。
 問題の本は競売にかけられ、世界各地から参集した書物狩人たちがしのぎを削る。
 ル・シャスールは見事、ギリシア語写本を競り落としたのだが・・・。

 書物狩人って世界各地にいるのですねぇ。プロ同士が集まる競りなので、なかなか白熱しそう。
 聖職者の依頼にしては、かなりきな臭い話だったのでびっくり。
 スパイものか、はたまたハードボイルドかといった趣きで(^^;)
 展開が二転三転したのは面白かった。ラストは痛快でしたね。


◆第3話 Nの喜悲劇
 ヒトラーが日本に派遣したシュターマー大使のコレクションの1つ『カンディード』には、
 ナポレオンの遺髪が挟み込まれているという。
 しかし、現在の『カンディード』の所有者は、父の形見なので売るつもりはないという。

 ナポレオンが読書家だとは知りませんでした。でも本は大事にしていなかったみたいですね(^^;)
 ここでは日本語のトリックにニヤリ。やっぱり日本語って難しい。
 レディ・Bと色っぽい雰囲気になりそうなのに、かわしてしまうル・シャスールがじれったいですね。


◆第4話 実用的な古書
 新光国際大学の非常勤講師である羽村園子は、イギリスの古書街ヘイ・オン・ワイで、
 本を買ったおまけで表紙の取れた謎の漢籍を貰った。
 帰国後、中国大使館の張が園子の元を訪れ、漢籍を譲ってほしいと申し出る。

 このお話のみ、日本が舞台で、等身大の女性たちが登場したので読みやすかったです(笑)
 でも中国の歴史はあまり詳しくないので、話についていくのが大変でした(^^;)
 さらに陸軍中野学校の話まで飛び出し、日本の戦中戦後史までおさらいすることに。
 すっかり鈍った頭にはよい刺激になりました(笑) 

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

  ◆トリック度 267267
◆満足度 ★★★

■こんな方におすすめ!

  • 歴史が好きな方(特に世界史)
  • 謎学が好きな方
  • スパイもの、コンゲームが好きな方
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Tag:書物狩人 赤城毅 半井優一

COMMENT 2

Thu
2015.11.05
23:09

mokko

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w(゚o゚)w オオー!

また面白そうなものを発掘しましたねq(≧∇≦*)p ウキャッ
これは間違いなく表紙買いしてしまう本ですねぇ~
内容も文句なしですよぉ
チェックです!

Edit | Reply | 
Sat
2015.11.07
16:11

翠香

URL

mokkoさんへ

前々から気になっていた作品だったのですが、
書店で見つけて、思わずジャケ買いでした!(笑)
続編も出ているのですが、装丁が全然違うのですよね・・・。
新装版でないかな~

Edit | Reply | 

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