毛髪再生

【「萩原朔太郎」の亡霊】 内田康夫

Category岡部和雄
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◆◇◆30年来の恨みをオブジェにして◆◇◆

岡部和雄シリーズ1
長編
トクマ・ノベルズ 1982.4
徳間文庫 1987.2
角川文庫 1992.2
徳間書店 1993.9
集英社文庫 2002.5

4087474453「萩原朔太郎」の亡霊 (集英社文庫)
内田 康夫
集英社 2002-05

by G-Tools

■あらすじ

オブジェのような異様な死体が発見された。

みつめる土地の底から、
奇妙きてれつの手がでる、足がでる、くびがでしゃばる・・・・・・

 この死体が萩原朔太郎の詩さながらに演出されていることに気づいた人物が二人いた。元刑事の須貝国男。彼は三十年前に群馬県K村で起きた事件を思い出していた。そして、警視庁で名探偵の異名をとる岡部警部。二人は出遭うことなく、それぞれの捜査を開始した――。
  傑作長編推理。

(角川文庫より)

■テーマ
 萩原朔太郎

■舞台
 群馬県勢多郡
 東京都八王子市
 神奈川県伊勢原市
       秦野市

■感想
 岡部警部シリーズ第1作になります。信濃のコロンボシリーズ第1作の【死者の木霊】では、脇役だった岡部ですが、本作で見事主役の座をGETしました。【死者の木霊】の時は、岡部は警部補だったのですが、この事件の功績を認められて警視庁捜査一課の警部に昇進しました。

 内田先生の作品は、浅見光彦シリーズが超有名なので、岡部警部は一般的にはなじみが薄いかもしれませんね。でも、マッチ(近藤真彦さん)が岡部役のテレビドラマがシリーズ化されるようになったので、徐々にメジャーになっていくことと思います。
 岡部警部はホントカッコいいのですよ~。浅見も見た目はカッコいいですが、坊ちゃまなので、ちょっと抜けているというか・・・(^^;) 竹村(信濃のコロンボ)は、風采の上がらない田舎刑事といった感じだし。でも、岡部は一男一女のパパなのですが、家族サービス中でも、ひとたび事件に関する着想が浮かぶと自分の思考の中へのめり込んでしまうので、よきパパではないようですね(笑)

 さて事件の方は、一部グロい描写があります。萩原朔太郎の詩になぞらえて、死体をオブジェのようにする犯人。全く狂気の沙汰ですね。事件の根は、30年前に起きた事件に起因していると分かり、その事件の関係者を恨んでの犯行として、警察はある人物の行方を捜すのですが・・・。
 そして、30年前の事件の取調べを担当した、元刑事・須貝は、警察に通報することなく、独自に捜査を開始します。しかし、この須貝にもついに魔の手が・・・。これにはショックでした。でも、実は大どんでん返しが待っているのです。

 本作は、内田先生の初期の作品なので、まだ文体に硬さがありますが、岡部警部がひたむきに事件捜査にあたる姿勢に好感が持てます。かなり陰鬱な事件ではありますが、岡部の脇を固める、年長の神谷部長刑事や若手の坂口刑事とのやりとりにユーモアを交えて、硬くなり過ぎずに読めるところがいいですね。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267267267

◆冷や汗度

404404404

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • 男性の方71
  • 萩原朔太郎の詩が好きな方
  • 刑事モノが好きな方
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