Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > 赤川次郎 > 【マリオネットの罠】 赤川次郎

【マリオネットの罠】 赤川次郎

 16, 2016

◆◇◆裏で糸を引いていたのは・・・?◆◇◆

赤川次郎(シリーズ外)
長編
文藝春秋 1977.7
  文春文庫 1981.3
  文春文庫 2006.11


■あらすじ

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない”…森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。
(文春文庫より)

■感想
赤川次郎氏の長編第1作。評価が高いと聞き、ずっと気になっていましたが、
ようやく読むことができました(^^)
赤川次郎さんと言えば、ユーモアミステリというイメージがありますが、
実は初期の作品にはそれほど軽さは感じられません。
あの三毛猫ホームズにしても、第1作の【三毛猫ホームズの推理】は、
コミカルな要素はごく控えめで、ほろ苦い幕引きでした。
シリーズ化するにあたり、読者に親しみやすいキャラクターを配置することで、
ユーモア路線を確立していったのではないかと思います。

フランス留学から戻った上田修一は、教授の紹介で長野県にある御邸に住み込みで、
そこに住む姉妹の家庭教師としてフランス語を教えることに。
この館には、姉妹の他には二人の使用人がいるのみだが、
実は姉妹の末妹である雅子が地下室に幽閉されていた。
修一は住人たちの目を盗んで雅子を解き放つが、
館は惨劇の舞台と化し、修一も両足骨折という大怪我を負ってしまう。

内容は4つの章に分かれており、それぞれ異なった作風を見せる、贅沢な作品となっています。
第一章 館(やかた)は、その名の通り洋館が舞台のゴシック小説風。
第二章 街(まち)は、野に放ってしまった殺人鬼「雅子」が暗躍するサイコ・スリラー風。
第三章 園(その)は、修一の婚約者・美奈子が潜入捜査をするサスペンス風。
第四章 宴(うたげ)は、警察小説風といった具合です。

赤川作品には勇ましい女性が多く登場しますが、雅子は本当に怖かった
ほんの些細な幸せをも奪ってしまう雅子の無慈悲さに戦慄しました。
以前読んだ東野圭吾氏の【美しき凶器】を思い出しましたね。
しかし、ただ無差別にターゲットを選んでいるのではなく、殺された人々にはある共通点があったのです。

また美奈子のような女性は赤川作品によく登場しますが、
美奈子の場合は修一を救うためという使命につき動かされていた訳で。
でも潜入捜査自体が禁止されているのに、一般市民にそんな危険な真似はさせられないと思うのですが・・・。
読んでいてもうハラハラドキドキでした

事件も一件落着し、めでたしめでたし・・・と思ったところへまさかの大どんでん返しが!
たった1行で背筋が凍る感覚を久々に味わいました。
確かに伏線はあるものの、若干アンフェアではあるのですけど。
最後の最後にタイトルの意味が分かるという仕組みです。
今までずっと見てきた絵ががらりと変わるような、なかなかの衝撃作でした。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • ゴシック小説が好きな方
  • サスペンスが好きな方
関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:赤川次郎

COMMENT 0

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?