Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【リライト】 法条遥

 02, 2016

◆◇◆バッドエンド版「時をかける少女」◆◇◆

Reシリーズ
長編
早川書房 2012.4
  ハヤカワ文庫 2013.7


■あらすじ

過去は変わらないはずだった──1992年夏、未来から来たという保彦と出会った中学2年の美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。2002年夏、作家となった美雪はその経験を元に小説を上梓する。彼と過ごした夏、時を超える薬、突然の別れ……しかしタイムリープ当日になっても10年前の自分は現れない。不審に思い調べるなかで、美雪は記憶と現実の違いに気づき……SF史上最悪のパラドックスを描く第1作。
(ハヤカワ文庫より)

■感想
前からなんとなく気になっていたシリーズ。
ブックオフで第1作を見つけたので、読んでみました。

石田美雪は、10年間大切に保管していた携帯電話を実家のベランダに置いた。
これから10年前の自分がやってきて、携帯電話を持って行く。保彦を救うために。
しかし、10年前の自分は来なかった。過去の自分の記憶と食い違っている。
これは一体どういうことなのか──?

物語は、1992年の夏の出来事と、2002年の現在とを交互に描く、カットバック方式で語られます。

2002年の現在のパートでは、タイムパラドックスが起きていることに戦慄した美雪が、
何が変わってしまったのか、調査を始めます。

1992年の過去パートでは、保彦と美雪の短い夏の想い出が語られる・・・はずなのですが、
早くもおかしなことに気付きました。
女の子の名前が違うじゃないですか!
美雪の記憶だと思って読んでいたのに、別の女の子の記憶にすり替わっているのです。

さてここで、保彦というのは、300年後の未来からタイムリープしてやってきた未来人です。
彼は、不完全な状態の小説を見つけ、その小説の書かれた時代へと探しにやってきたのです。

保彦の奴、モテ男だからあっちもこっちも手を出して!
君だけに教えてあげる。二人だけの秘密だよ。・・・って一体何人の女の子に言ってるの?
・・・と思っていたら、現在ではとんでもないことが起きていて・・・。

途中であるアイテムが登場したことで、おおよそのからくりは想像ついたのですが、
それにしても保彦、随分七面倒くさいことをしたものですね。
300年もの未来から来たなら、もう少し上手く立ち回れそうなものだけど・・・。

これより先、ネタバレに触れるので、文字反転します。↓

美雪との想い出を守るためとはいえ、保彦は何故想い出の大安売りをしてしまったのか。
それでは美雪に「君だけに教えてあげる」と言ったことへの背信行為ではないか。
別れる時に、美雪に「僕との想い出を将来小説に書いて」と頼めば事足りると思うのですが・・・。

保彦の取った行動、想像してみると、かなりホラーな状況ですよ(^^;)
旧校舎の瓦礫の中に、40人の保彦。
ひとりだけ裏切り者がいたので、もしかすると1体は死体だったりして・・・。

ネタバレここまで↑

びっくりするような未来アイテムがたくさん登場するのですが、
かなり乱暴な使い方をしている一方で、肝心な所で使えなかったりと
ちょっとご都合主義なところが気になりました。
出来ればあまり万能なアイテムに頼らないで、この世界観を表現してほしかったですね。

美雪もちょっと思慮が浅かったかも。
そのままアレを使うのはやっぱりマズイでしょう

物語の背景にあるものがものだけに、とても後味の悪い結末でした。
ミステリではイヤミスというジャンルが確立していますが、
これはさしずめイヤSFってところでしょうか。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

◆満足度★★★

■こんな方におすすめ!

  • 時間SFものが好きな方
  • バッドエンドに抵抗がない方

■関連本

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Tag:法条遥 Reシリーズ タイムリープ

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