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2016年1月~2月読書まとめ

Category読書まとめ
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しばらくお休みしていた読書まとめですが、今回からまた復活いたします。
今までは、読書メーターのサービスをそのまま利用していたので、
リンクは全て、読書メーターのページに誘導するようになっていました。
でも読んでほしいのは読書メーターのコンテンツではなく、当ブログの過去記事なので、
多少手間は掛かりましたが、オリジナルなものに改変してみました♪
見逃してしまった過去記事に、今一度興味を持っていただけたら幸いです。
なお、まとめの頻度は2か月に1度ぐらいで考えています。(読了数に応じて変動するかも^^;)

王冠 2016年1月~2月のマイベストBOOK

【刺青殺人事件】 高木彬光
高木彬光氏のデビュー作で、神津恭介初登場作。
終戦1年後の東京が舞台になっています。
背中に大蛇丸の刺青がある野村絹枝が自宅の浴室で殺害された。
死体はバラバラに切断され、胴体だけが消失していた。
浴室は内側から鍵が掛けられた密室状態。
密室トリックは陳腐ですが、当時としては画期的なアイデアだったのかも。
映像で実演シーンを見てみたい。
密室トリックよりも、現場の状況に巧みにミスリードを施しており、
さらに別の効果も狙ったトリックの上手さに目を瞠りました。
物語の前半の耽美な世界と後半の神津登場後のスタイリッシュさとの対比も面白い作品です。

三大名探偵の一人、神津恭介初登場作である本作。
東西ミステリーベスト100の32位にランクインしているので、ミステリー好きには外せない作品ですね。
読了日:1月28日

 

【怪盗探偵山猫】 神永学
ドラマ化を機に読みました。山猫は謎多き人物で、いつも飄々としており物事に動じない。何といっても盗みのテクニックが鮮やか。セキュリティが厳重な建物に難なく侵入するので、爽快感すら感じます。ルパン三世やオーシャンズ11が好きなら楽しめるかも。ただ「怪盗探偵」と謳っていますが、ミステリにおける探偵を期待すると肩透かしを喰らうかも。神永さんの作品はどれも似たり寄ったりな感じ。女性刑事の境遇は他シリーズの女性刑事と全く同じ。物語の運び方も・・・。サクサク読めるので、あまり細かいことは気にせず楽しんだ方がいいですね。
読了日:1月12日

 


【小袖日記】 柴田よしき
千年の時を隔てての人体入れ替わりというぶっ飛び設定。なんとあたしこと小袖とお仕えする香子さまのチーム紫式部によって源氏物語は書かれていたのだ!柴田さんのあけすけな文章が痛快で、何度も吹き出してしまった。当時の衣食住の描写も詳細で良かった。「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」の5章はいずれも源氏物語になぞらえた出来事が起きるのですが、我々の知る源氏物語とは微妙に話の流れが違っていて・・・そのユニークな解釈も楽しめました。ただSFユーモアで終わるのではなく、女性へのエールに溢れる柴田節にスカッとしました。
読了日:2月5日

 


【ダリの繭】 有栖川有栖
ドラマ化に合わせて再読。見事に内容を忘れていたので、初読のように楽しめました。ドラマは原作のダイジェスト版を見せられた感じ。関係者は皆、嘘の供述をしてまで秘密にしておきたかった『繭』を持っていて、それが徐々に明かされるのがこの作品の面白い所なのに、ドラマではそぎ落とされてしまって残念。アリスの初恋が切ない。初期の作品のせいか、幾分感傷的な感じがしました。火村の繭が危ういものではなく、もっと安らげるものに変わることを祈りたいです。
読了日:2月10日

 


【マリオネットの罠】 赤川次郎
赤川次郎氏の長編第1作。4つの章がそれぞれ、ゴシック小説風、サイコ・スリラー風、サスペンス風、警察小説風と異なった作風の贅沢な作品。殺人鬼と化した雅子が怖かった。東野圭吾氏の『美しき凶器』を思い出しました。また美奈子のような勇敢な女性は赤川作品によく登場しますが、さすがに一般市民にそんな危険な真似はさせられないでしょう。事件も一件落着し、めでたしめでたし・・・と思ったところへまさかの大どんでん返し!伏線はあるものの、若干アンフェアかな。それでも今までずっと見てきた絵ががらりと変わるような衝撃作でした。
読了日:2月15日

 


【朱色の研究】 有栖川有栖
ドラマに合わせて再読。改めてドラマは本作をベースにしていることが分かった。火村の夢の内容とか、アリスが火村を見守りたい気持ちとか。エレベーターのトリックは面白かったけれど、高級マンションでそんな小細工が出来るのかが疑問。だからドラマはボロマンションにしたのか。指紋の問題しかり。終盤でほんの些細なことから閃いて一気に謎を解いた火村、さすがです!しかし自己顕示欲の強すぎる犯人ですね。きっと火村に対する嫉妬もあったことでしょう。でも大野夕雨子を殺害した理由だけはどうしても理解できない。あまりにも身勝手過ぎる。
読了日:2月26日

 


【リライト】 法条遥
始めのうちは保彦のモテ男ぶりに呆れていたのですが、現在ではとんでもないことが起きていて戦慄。途中で分かりやすいアイテムが出てくるので大体のからくりは想像つきましたが、保彦、随分面倒なことを・・・。もっと上手く立ち回れそうなものだけど・・・。ドラえもんの道具のような凄いアイテムが多数登場しますが、乱暴な使い方をする一方で、肝心な所で使えなかったりとご都合主義なところが気になる。出来ればあまり万能アイテムに頼らずにこの世界観を表現して欲しかった。物語の背景にあるものがアレだけに、とても後味の悪い結末でした。
読了日:2月29日

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