Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > アンソロジー > 【まほろ市の殺人】 有栖川有栖・我孫子武丸・倉知淳・麻耶雄嵩

【まほろ市の殺人】 有栖川有栖・我孫子武丸・倉知淳・麻耶雄嵩

 18, 2016

◆◇◆まぼろし~!◆◇◆

有栖川有栖我孫子武丸倉知淳麻耶雄嵩
アンソロジー
ノン・ノベル 2009.3
  祥伝社文庫 2013.2


■あらすじ

まほろ市──そこは不思議な事件が勝手に集まってくる、普通に見えて、どこかおかしな街。春には幽霊の痴漢とバラバラ遺体が。夏には新人作家への一通の手紙から不思議な恋と親友の死が。秋には連続異常殺人が。冬には大金に目が眩んだ男の前に双子の兄の亡霊が。同じ街を舞台に、人気ミステリ作家四人が描く、息を呑む驚きのトリックの数々!傑作推理アンソロジー

(祥伝社文庫より)

■書籍紹介

架空の地方都市「真幌(まほろ)市」を舞台に、
四人の作家が春、夏、秋、冬のいずれかを受け持ったアンソロジー
元々は「400円文庫」の企画で、それぞれ別個に刊行されたものを1冊にまとめたものです。
やはり個別に読むよりも、アンソロジーとして1冊で読める方がお得感ありますよね。

冒頭に真幌市街地図が載っています。架空都市なのに本格的ですね。
ふと隣接する市を見てみると、九陰市、駄陰市、土井留市、加亜市があります。
クイーンに、ダインに、ドイルに、カーね、とニヤリ(^ー^)
次ページには真幌市の沿革まである!この凝りよう(^^;)
ここもよく見ると、横溝氏、鮎川氏という名前があり、ニヤニヤ。
でもこれらの情報は推理には特に関係ありません。

まほろ市という名前からも想像つくと思いますが、幻がテーマになっているようです。
幽霊だったり、蜃気楼だったり・・・。

県警の刑事が4編の共通キャラとして登場しますが、あくまでわき役。
「春」で起きた事件を「夏」でさらりと触れる程度の繋がりはありますが、
それほど作品間の繋がりはなく、何を書くかは個々の作家さんに委ねられているようです。
一人の作家さんが書いた連作短編集ではなく、あくまでアンソロジーなので、あまり統一感はありません。
それぞれの作家さんの個性を楽しむのが良いかと思います(^^)

 

 春 無節操な死人 倉知淳
◆作品あらすじ
真幌の春の風物誌・浦戸颪(おろし)が吹きすさんだ翌朝、
美波は、幽霊の痴漢に遭ったと妙なことを言う。
そんな折、カノコから『私、人を殺しちゃったかもしれない』という電話を受ける。
7階のベランダの外で覗いていた男を、モップの柄で突き落としたというのだが、下には誰もいなかった。
後日、カノコのマンションからずっと離れた川の下流で、その男のバラバラ死体が発見される。
しかも死亡推定時刻は、カノコの部屋を覗いていた時刻より前だという。一体どういうことなのか?

◆感想
猫丸先輩シリーズでお馴染みの倉知さんらしい、ライトな雰囲気の作品。
魅力的なキャラが登場するので、単発で終わらせるには勿体無いぐらい。
無駄なく伏線が仕込んであり、4編の中で一番本格推理の趣きがあったのですが、
これ、想像すると、かなーりグロいですよね(いや・・・あまり想像したくない^^;)
結局あの幽霊の痴漢、どこへ行ったのでしょうね。ううっ。

 

◆夏 夏に散る花 我孫子武丸
◆作品あらすじ
一発屋の作家・君村の元に、みずきという女性からファンレターが届く。
ほどなく二人のメール交換が始まり、実際に会うところまで漕ぎつけた。
しかし、その後みずきからの連絡は途絶えてしまう。
意を決した君村は、友人の小山田とともにみずきの家を探しに行くと、道で彼女にバッタリ出会う。
その後、みずきとの交際は順調に進むが、
君村が彼女を求めようとした翌日、思いもよらない事件が起きる──。

◆感想
武丸先生、こういう作品も書かれるのですね。
速水三兄弟のイメージが強くて、コミカル路線なのかと思っていました。
4編の中で、私はこれが一番好きです。すごく切ない・・・
君村が彼女の本質を見極める目を持っていれば、こんな悲劇は起こらなかったのに・・・
でも君村って、そんなに魅力的な男なのかな?
作中からは彼の魅力は伝わってこなかったのだけど・・・。

 

◆秋 闇雲A子と憂鬱刑事 麻耶雄嵩
◆作品あらすじ
ここ半年、真幌市民を震撼させている「真幌キラー」。
犯人のこだわりは、被害者の旁に意味ありげな小物を置き、被害者の左耳を燃やすというもの。
真幌市在住の女流推理作家・闇雲A子は、真幌キラーの事件に乗り出す。
そのお守り役を仰せつかった天城憂こと「メランコ刑事」は、A子に振り回されっぱなし。
しかし、A子の身辺にも真幌キラーの魔の手が・・・。

◆感想
キャラは立っていて面白いのだけど、誰も彼も好きになれず・・・。闇雲A子、強烈すぎ(^^;)
A子とメランコのタッグで事件解決か、はたまた安楽椅子探偵の出番か?と動向を見守っていたら、
まさかあの人物に謎解きをお願いするとは・・・。それでいいのか?
推理作家と刑事にプライドはないのか??
小物の意味は薄々気付いていたのだけど、そういうオチに持って行くとは!
ラスト、ぞくりとしました

 

◆冬 蜃気楼に手を振る 有栖川有栖
◆作品あらすじ
涙横丁からの帰り、満彦はバイクの死亡事故を発見し、傍にあった鞄を持ち逃げしてしまう。
鞄には三千万円もの大金が入っており、帰宅後、兄の史彰と口論の末、殺してしまう。
兄の遺体を山中に埋め、何事もなかったかのように生活する満彦だが、
度々、兄と瓜二つの男に遭遇するようになる。
亡霊など信じたくないが、その男は自分にしか見えていないようで・・・。

◆感想
この作品のみ、犯人目線で描かれています。
蜃気楼に亡霊と、最もテーマを意識した作品になっていますね。
途中から、ホラーな展開になってきたので、面喰いましたが、このオチはちょっと・・・。
アリス先生には、ロジカルな推理を期待していただけに、脱力してしまいました。

 

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

  ◆トリック度 267267
◆満足度 ★★★

■こんな方におすすめ!

  • 気軽なミステリをお探しの方
  • 作家四氏の作品をお試ししてみたい方

■関連

関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:有栖川有栖 我孫子武丸 倉知淳 麻耶雄嵩 アンソロジー

COMMENT 0

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?